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日本学術会議より「東日本大震災への学術としての対応についての意見募集」が届きました。

日本学術会議協力学術研究団体 各位

東日本大震災への学術としての対応についての意見募集

平成23年3月11日、三陸沖を震源地にマグニチュード9.0の巨大地震が 発生し、東北地方太平洋沿岸を中心に広い地域を襲った巨大な津波を誘発して、多くの方々の貴重な生命を奪いました。この未曾有の地震と津波の犠牲者の方々には、心からの哀悼の意を捧げます。
今回の事態に照らして、災害の衝撃に対する日本の社会・経済システムの備え を厳しく点検しなおすこと、災害を予測・予防するために、学術がどこまで有効 に貢献できるかを冷静に考えなおすことは、必要不可欠です。この再点検、再検討の作業は本格的な取り組みを要する中・長期的な課題ではありますが、現在も 継続中の危機に有効に対処するために早急に必要な緊急作業も、決して少なくは ありません。
日本の学術の担い手を結集する日本学術会議は、今回の災害が顕示した日本の 社会・経済システムの脆弱性を謙虚に受け止め、その改善の方策を真摯に模索し て、次代に安心して引き継ぐことのできる新しいわが国の社会を構築するために 科学と技術を活用する方法を、社会に向けて説明する責任を自覚して行動します。
このため、日本学術会議は、3月18日に「東北・関東大震災とその後の原子 力発電所事故について」と題する幹事会声明を発し、日本学術会議はこの惨状の 克服に向けたあらゆる努力に協力する覚悟を表明しました。
また、同日、日本学術会議講堂において、一般参加者も加えた緊急集会を開き ました。この集会では、日本学術会議が、一般市民の方々やメディア関係者の方々 とともに、「今できること」について、喫緊の問題と、中長期的な問題との区別 を意識しながら議論しました。
さらに、同震災を東日本大震災と呼ぶこととし、3月23日には東日本大震災 に対する日本学術会議の取組に関する事項を審議するため、東日本大震災対策委 員会を設置し、3月24日に第1回を開催しました。
このたび、同委員会において、学術としての同震災への対応を幅広く審議する ため、協力学術研究団体からご意見、ご提案などをいただくことにしました。
アドレスは以下のとおりですので是非積極的にご意見、ご提案などを書き込ん でいただきますようお願いします。

アドレス:https://form.cao.go.jp/scj/opinion-0025.html

お書きいただいたご意見、ご提案については、個別に対応するのでなく、同委 員会の審議に活用するものである点をご了承いただければ幸いです。
なお、日本学術会議における上述の幹事会声明及び緊急集会報告については、 日本学術会議のホームページ( http://www.scj.go.jp )に掲載しておりますの で是非ご覧になって下さい。

平成23年3月25日
日本学術会議会長
金澤一郎