セミナー・イベント
2026年 WEB開催

第20回遺伝カウンセリングアドバンストセミナーのご案内

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  • 講義(WEB)配信期間:2026年3月3日(火)0:00~3月30日(月)23:59 (オンデマンド)
  • RP開催日:2026年3月15日(日) 9:00~15:00  Zoomによるリモート開催
  • テーマ: 遺伝性アミロイドーシス(ATTRvアミロイドーシス)
  • 受講対象者:RPは臨床遺伝専門医または認定遺伝カウンセラーの有資格者。
    講義のみ 上記に加え、テーマに関心のある医師、医療者、CGC養成コース学生
  • 講義+RP修了者へ単位認定とする。 RPはzoomにて実施。講義のみの聴講可、但し単位付与なし。
  • ねらい:
    遺伝カウンセリングアドバンスドセミナーは、近い将来を見据えて、遺伝専門職が関わり得る課題について深く学ぶ機会として、全領域の遺伝専門職に有用なセミナーとなる話題を提供しています。

    今回のテーマは、「遺伝性アミロイドーシス(ATTRvアミロイドーシス)」です。

    本症は、TTR(トランスサイレチン)遺伝子の病的バリアントを原因とする常染色体顕性遺伝性疾患です。変性・凝集したTTR蛋白がアミロイドとして末梢神経や心臓などの全身の臓器に沈着し、最終的に臓器不全に至る進行性の難病です。1952年のポルトガルからの報告以来、長らく有効な治療法が存在しませんでしたが、1990年代に疾患修飾療法として確立された肝移植を皮切りに、2010年代以降はTTR四量体安定化薬(タファミジス)や、RNA干渉を活用した核酸医薬(パチシラン、ブトリシラン)が次々と保険承認されました。現在、本症は「治療可能な遺伝性疾患(Treatable Genetic Disorders)」の代表格として認識されています。

    本症の臓器障害は不可逆的であるため、疾患修飾療法は可能な限り早期に開始することが肝要です。しかし、初期症状はしびれ、めまい、下痢など非特異的であり、早期診断には困難が伴います。ここで重要となるのが、臨床遺伝学的アプローチです。リスクのある血縁者に対し、遺伝カウンセリングと発症前遺伝学的検査を通じて自身の遺伝的状況を共有し、未発症の病的バリアント保有者に対する定期的なモニタリング体制を構築することは、先制医療を実現するための不可欠な選択肢となっています。

    本症で直面する「有効な治療法がある中での発症前診断」や「長期にわたる未発症者のフォローアップ」という課題は、今後多くの遺伝性疾患が向き合う共通のテーマでもあります。本セミナーのオンデマンド講義では、アミロイドーシス領域の第一人者の先生方や、当事者団体の皆様の協力を得て、最新の知見から心理社会的支援までを網羅されています。臨床遺伝専門職はもちろん、本症に携わる幅広い医療者の皆様の情報共有の場として、本セミナーが活用されることを期待しています。

  • ロールプレイ実習の参加条件:
    臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラー(CGC)の資格を有する臨床遺伝専門職
    ・上記の臨床遺伝専門職であれば、疾患領域毎の専門領域は問いません。
    →成人発症遺伝性疾患の遺伝カウンセリングに携わる、あるいは興味のある臨床遺伝専門職
    他のActionabilityが高いまたは今後治療法や診断法の進歩によりActionabilityが高くなることが予測される疾患群の診療の中での遺伝カウンセリングに携わる、あるいは興味のある臨床遺伝専門職
    ・資格取得後5年程度、あるいは遺伝カウンセリング研修会などで研鑽を積んだ経験者が望ましいが、必ずしもその限りではない。

 

プログラム(予定)

講義名 演者 講義項目 到達目標
1章 総論

遺伝性ATTR(ATTRv)アミロイドーシスの病態と治療

関島良樹

信州大学

 

1. ATTRvアミロイドーシスの病態機序

2. ATTRvアミロイドーシスの疾患修飾療法

1. ATTRvアミロイドーシスの病態機序を説明できる

2. 疾患修飾療法について説明できる

2章 ATTRvアミロイドーシスの診断と遺伝学的検査 植田光晴

熊本大学

 

1. ATTRvアミロイドーシスの診断基準と早期診断の意義

2. 診断フローと遺伝学的検査の位置づけ

3.バリアントや地域による臨床像の多様性

1. ATTRvアミロイドーシスの診断基準と早期診断の意義を説明できる

2. 診断プロセスと遺伝学的検査の位置付けを説明できる

3. バリアントや地域集積性による臨床像の多様性を説明できる

3章 心アミロイドーシス 久保 亨

高知大学

 

1. 心アミロイドーシスの原因と臨床像

2. 心アミロイドーシスの診断と治療

1. 心アミロイドーシスの原因と症状を説明できる

2. 心アミロイドーシスの診断方法と治療を説明できる

4章 非集積地の

ATTRvアミロイドーシス

松島理明

北海道大学

 

1. 非集積地の患者の臨床像

2. 非集積地の患者の診断上の注意点と遺伝カウンセリング

1. 非集積地の患者の臨床的な特徴を説明できる

2. 非集積地の患者の診断上の注意点と心理社会的支援を説明できる

5章 発症前遺伝子診断と未発症キャリアの管理 中村勝哉

信州大学

 

1. 発症前遺伝学的検査

2. 未発症キャリアの管理

1. 発症前遺伝学的検査について説明できる

2. 未発症キャリアの管理方法について説明できる

6章 遺伝性ATTRアミロイドーシス遺伝カウンセリングの実際 柊中智恵子

熊本大学

 

1. ATTRvアミロイドーシスの身体・心理・社会的状況の概要

2. 集積地・非集積地における患者・家族への関わりの相違点

1. ATTRvアミロイドーシスの身体・心理・社会的状況について説明できる

2. 集積地・非集積地における患者・家族への関わりの相違点について説明できる

7章 遺伝性ATTRアミロイドーシス遺伝カウンセリングの実際 小島朋美

信州大学

 

1. ATTRvアミロイドーシスの遺伝カウンセリング

2. ATTRvアミロイドーシス遺伝カウンセリングの実際

1. ATTRvアミロイドーシスの遺伝カウンセリングの目的や意義を説明できる

2. ATTRvアミロイドーシスの遺伝カウンセリングにおける心理社会的支援を説明できる

8章 ATTRv患者の世界 患者ならではの着眼点 ATTRvアミロイドーシス当事者 1. 患者の声を活かした診療計画の策定

2. 患者からのフィードバックとその活用

3. 患者中心のアプローチの重要性

1. ATTRvアミロイドーシス患者の疾患の受け止めについて説明できる

2. ATTRvアミロイドーシス患者家族の多彩な思いがあることを説明できる

 

 

募集人数

・講義+RP :72名
(日本遺伝カウンセリング学会員もしくは日本人類遺伝学会会員)

・講義のみ:定員無し
遺伝専門職を含む医療職・対人援助職、ならびにその養成課程学生(非会員も可)
※RP演習は臨床遺伝専門医・認定遺伝カウンセラー, 講義のみは制限なし

 

参加費用

・講義+RP (日本遺伝カウンセリング学会員):25,000円

・講義+RP (日本人類遺伝学会のみの入会者):30,000円

・講義のみ(日本遺伝カウンセリング学会員および, 日本人類遺伝学会会員):5,000円

・講義のみ(上記2学会の非会員):10,000円

 

申込方法

Webで登録をお願いします。 https://jsgc-form.info/35/

 

受付期間

・講義+RP:2026年1月14日(水)12時 ~ 2026年2月4日(水)12時 
※RPは定員に達した時点で締め切ります。

・講義のみ:2026年1月14日(水)12時 ~ 2026年2月27日(金)12時

会員番号

申込みの際には会員番号(日本遺伝カウンセリング学会・日本人類遺伝学会は数字10桁)が必要です。(例:会員番号243116〇〇〇〇)

不明の場合は各学会事務局まであらかじめ余裕をもってお尋ねください。

認定単位

臨床遺伝専門医制度単位 10単位

認定遺伝カウンセラー制度単位 8単位

日本人類遺伝学会細胞遺伝学認定士 5単位

※講義とRP両方を修了された方のみに付与します。

主催

日本遺伝カウンセリング学会研修委員会

後援

日本人類遺伝学会、日本遺伝子診療学会、全国遺伝子医療部門連絡会議

お問い合わせ先

日本遺伝カウンセリング学会事務局

E-Mail:  jsgc●mynavi.jp   ●を@に変えて送信してください

※お問合せはE-Mailにてお願いいたします。

 

日本遺伝カウンセリング学会研修委員会

研修委員長 吉橋 博史(東京都立小児総合医療センター)

担当理事  井本 逸勢(愛知県がんセンター)